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デフレの構造とメカニズム

日本の経済は大分、明るさを取り戻してきたなどと一般全国紙には書かれてある。曰く設備投資が久しぶりに上昇だの、曰く経営者の好況感が改善してきただの。だが雇用情勢が未だ厳しいのはフリーターである私にはよくわかっているし、おまけに下流社会が形成されている現状ではけっしてデフレが去ったなどと、どこかの新聞の様にはしゃぐ気にはなれない。本論は日本でここ十数年続いているデフレとは何かを考える概論である。参考文献は「黒字亡国」三國陽夫、「デフレは何故怖いのか」原田秦(両方とも文藝新書)、人間の経済第29号-「郵政民営化」の論点整理-青木秀和を用いた。この場を借りて謝礼を申し上げたい。

さて、私は日本のデフレは構造的なものであるという説に立って考えている。日本は戦前の国家総動員体制からの銀行団システム並びに戦後に築き上げた傾斜生産システムのせいで戦後一貫として輸出立国として経済の生産体制を築き上げてきた。本来、輸出は国内をインフレ化すると供に(なぜなら貨幣は入ってくるのに生産物は出てゆくのだから)為替レートを高騰させる。その結果、輸出は利益を減らし逆に輸入のうまみが増大する。海外で稼いだ資金は雇用を通じてデマンド(内需)を拡大し輸入産業が輸出産業に代わって育つ。こうして貿易は均衡に至る。これが教科書的世界における話である。所が日本とアメリカの関係ではこの逆が生じている。輸入国アメリカは双子の赤字があるのに海外から流入する資金で景気を拡大し、逆に日本のような輸入立国はデフレに陥っている。何故か。それは輸入産業を支ええるためドル高を維持しようとドルの買取を日本の市中銀行並びに日銀が行っているからである。本来こういう役割は輸入国の外為銀行が行うものである。その場合、やはりアメリカの外貨準備が減りドル安に転ずるだろう。所が日本はこれを是非とも阻止したい。だから米ドルとの交換は日本が代わって行うことにしているのだ。だがそこでダブついたドルはどうするのか。勿論、国内では流通できない、仕方がないからアメリカ債権で運用することになる。すなわち輸入代金は全て日本が立て替えているというわけだ。だからアメリカは経常収支が赤字になっても何も困らない。嫌なら円高ドル安に是正するぞと脅せばいい、まこともって身勝手な借金大国というわけである。

ところでこの状態は何時から始まったのか。1970年代のニクソンショックからである。戦前の金本位制下のアメリカは純債権大国であった。(だから1929年のウォール街の出来事は世界に波及した。)所が戦後アメリカのマーシャルプランによる援助のおかげでアメリカは債務国に欧米や日本は債権国にと立場が逆転した。おまけに朝鮮戦争などの冷戦のせいでアメリカの輸入が増加した。このことは別な言葉で言うとケンタッキーのアメリカ陸軍基地フォートノックスの地下に保管されていた金がニューヨーク連銀の地下金庫にあるそれぞれの国ごとの保管スペースに移送されて行ったことを意味する。ただ、金が南から北へと米国内を移動しただけにすぎないが帳簿上はアメリカの金保有量が減少し各国の保有量が増大したことになる。このままではいつ各国が安物のドルという紙切れの代わりに金で支払いを求め始めるか解かったものでない。そこでアメリカが行った強行手段が金とドルとの交換停止、所謂ニクソンショックである。これに対する対応は二つ考えれる、自国通貨の切り上げを甘受し、内需中心の経済構築に励むかあくまでドルを基軸通貨と認めてドルの価値を買い支えるかである。欧州各国は前者を選んだのに対し日本などアジア各国は後者を選んだ。そして現状に至っているというわけだ。

所がこの説明はちとおかしいという見解も成り立つ。なぜならデフレが起こったのはここ十数年だけでそれ以前はインフレもあったからである。ではその頃と今とでは何が違うのか。戦後一貫として輸出に頼ってきた日本において輸出基幹産業を支え続けてきたのは日銀による信用枠の拡大である。日本の市中銀行は戦後常に預金よりも多い貸し出しをしてきたがそれらは日銀による下支えがあって成立してきた。この信用拡大の量が経済活動の伸び率と平行していると高い経済成長率を誇れるが経済成長率を上回るとバブルになる。この時、資金は土地や株価などに周っていたが、それが弾けた後は、国債などに資金は向かっている。元々ここまで国債が増えたのはバブルが弾けて多額の不良債権化した資産を銀行が蓄え、民間金融部門がうまく立ち行かなくなったのを政府が財政出動で助けたり、財投を使って株価PKOをやったり、効果の薄い公共事業を不況で税収が先細るなかで経済政策として行ったからである。

もし銀行が国債を売ったならどうなるか。年間35兆、国民純資産300兆の12%相当の新発債が滞ると既発債が暴落し、国債700兆の借り換えも出来なくなる。小泉政権は郵政民営化を行ったが郵政民営化を行う前に既に郵貯は先細りつつあったので、この改革は渡りに船、国債の引き受け先を郵貯から全ての金融機関に広げる意味があった。一方、銀行のほうはというとデフレ期に手元資金である「現金・預け金」が減少し、かといて保有する企業の株や国債を売るわけにもゆかず、おまけにBIS規制まで求められて貸し出しが大いに先細った。日銀は市場に流通する紙幣を増やそうと躍起になって増刷し短期金利がマイナスになるところまでやってのけたが、これ以上の不良債権の増加が増えるのを恐れた銀行は国債に資金を流すばかりだった。もっとも今年になって以後の景気回復を受けて大分この状況は改善してきているのだが。それでも油断できうる状況ではない。現在の回復は中国の経済発展による需要拡大に基づくもので中国も日本と同じような輸出立国なので宗主国アメリカの住宅需要とイラク戦争への散財に景気が支えれているのだから。

日本ははっきりいってデフレから脱却しにくい。それは何故か、
A,かつてアメリカやイギリスも経験したことがあるように純債権国は過剰な設備投資を抱えながら雇用を維持しようとするのでデフレになりやすい。
B,政府の高すぎる国債を減らすためには増税や緊縮財政を伴うので国内需要は伸びにくい。
C,円高基調なので国内の非競争的産業(農業とか)を壊滅させながら輸入産物が入ってきて(それでも貿易収支は常に黒字。輸出産業のために全産業が疲弊していっていると言ったほうがよい)物価を押し下げる。
D,銀行のもっとも流動性の高い資金がドル建て資金なので海外で運用せざるを得ず国内で活用できない。
E,実質賃金の上昇は新規雇用の減少を促しフリーターを増大させる。フリーターの上昇は勿論、総需要の減少を促す。つまりデフレがデフレを生む。
(勿論持っている人はこの状態下でもいる。日本の家計の金融資産は1411兆円。このうち、事業用の借金や住宅ローンを含めた借金389兆円を差し引いた額が1022兆円。そのうち56%の779兆円が流動性の高い現金と預貯金である。それだけの資産を誰が持っているかと言うと総務省統計に基づくと4000万円以上の資産を持つ世帯は全世帯の9.9%であり、この統計傾向を延長して類推してゆくと最上位1%の67万世帯が総額178兆円、平均で2.7億円もっていることになる。これが日銀統計と比較して過小少評価で現実の80%しか繁栄されていないことを考慮したなら全世帯の1%、67万世帯は平均で3.4億円の資産を持っていることになる。これらの人は資産価格がまだまだ下がると見てタンス預金をして待ちに徹しているのだ。)

ではこの状況はどうすれば打開できうるのか。答えは既に前に述べている。すなわち政府通貨を発行し基礎所得政策に打って出る。これで需要は拡大し内需主導型の産業を形成できる。国債は全て減価通貨で支払えば問題は解消する。
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プロフィール

とくもと(本名徳永基二)

Author:とくもと(本名徳永基二)
35歳、非マルクス系社会主義者兼、おたく評論家
を自称する禿のフリーターのおっさん。

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